事業を始めた場合、確定申告は、毎年の重要な手続きとなります。
その中でも「白色申告」と「青色申告」の違いを教えてくれる人は誰もいません。
税理士は基本的には「青色申告」を推奨しています。
今回、白色申告と青色申告の基本的な概念から、それぞれの特徴や適用条件を解説します。
では、まずは白色申告と青色申告の基礎を見ていきます。
「白色申告」「青色申告」とは
まず確定申告をする際に作成する書類には「白色申告」と「青色申告」が存在します。
色々と違いはありますが、簡単に相違点を述べると、
”税制上の優遇を受けられるか否か”
税制上の優遇がない→「白色申告」
税制上の優遇がある→「青色申告」
この1点が最大の相違点だと思います。
「白色申告」「青色申告」の比較
白色申告 | 青色申告① | 青色申告② | ||
適用条件 | 特になし | 税務署への届出が必要 | 税務署への届出が必要 | |
税制優遇 | × | 〇 | ◎ | |
書類の保存 | 〇 | 〇 | 〇 | |
帳簿作成の難易度 | 易しい | 易しい | 難しい |
適用条件、税制優遇、書類の保存、帳簿作成の難易度を比較してみました。
なお青色申告は作成する帳簿によって、受けられる税制優遇が違ってきます。
難しい書類を作ると、よりよい優遇を受けられることとなります。
特に比較をしてほしいのが、「白色申告」と「青色申告①」になります。
作成する書類は、ほぼ一緒です。
しかし、白色申告は税制優遇がなく、青色申告①は税制優遇を受けられることとなります。
税制優遇を受けたとき!受けなかったとき!
白色申告 | 青色申告① | 青色申告② | |
事業所得 | 5,000,000 | 5,000,000 | 5,000,000 |
青色申告特別控除(△) | 0 | 100,000 | 650,000 |
所得税 | 486,500 | 466,000 | 353,700 |
住民税 | 452,000 | 442,000 | 387,000 |
所得税+住民税 | 938,500 | 908,000 | 740,700 |
計算を簡単にするために、青色控除前の所得を5,000,000円、基礎控除のみで所得税及び住民税を計算してみました。
2行目の青色申告特別控除とは、税制優遇の1つです。
算出された利益から条件ごとに①10万円、②55万円、③65万円の控除が認められます。
いわば経費の上乗せです。
経費の上乗せ=利益の圧縮となるので連動して税金も圧縮されるわけです。
この他にも実は健康保険なんかも減額となります。
まとめ
今回は、確定申告おける白色申告と青色申告の違いについて詳しく解説しました。
それぞれの申告方法には、特徴やメリット、デメリットがあります。
白色申告は手続きが簡単ですが、税制優遇が受けられません。
一方、青色申告は税制優遇を受けることができますが、手続きが複雑であり、税理士の支援が必要な場合もあります。
税金の申告は自己責任で行わなければならない重要な手続きですので、専門家のアドバイスを受けることや、関連する情報を正確に把握することが必要です。
最後に、このブログが税金申告に関する理解を深め、読者の皆さんのビジネスや個人の財務管理をサポートする一助となれば幸いです。ご自身の状況に合った最適な申告方法を見つけ、スムーズに手続きを進められることを願っています。
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